●第3回JAniCA主催 『絵コンテ講座』アフターレポート

 桜がちょうど咲き始めたまだ寒さの残る頃、 『第3回奥田誠治の絵コンテ講座』が開催された。 心配された天候にもかろうじて雨は降らず、今回も席は満員となった。 今回はJAniCA代表理事の芦田豊雄氏や評論家の池田憲章氏もお見えになり、 いつもより少し緊張がある中で絵コンテ講座が始まった。

 前半はフランスでの絵コンテ講座の状況などを報告していただき、 これからのアニメーションの世界における可能性について語られた。 前回の絵コンテ講座は絵コンテの技法について なるだけ多くのことを伝えようという意思が感じられたが、 今回は少し和やかな話が聞けて、大変興味深く楽しく感じた。

 しかし、前半の終盤からは一転した。

 コンテ技法の内容は前回の絵コンテ講座とほぼ同じ内容なのだが、 前回はテクニックの説明に終始したのに対し、 今回はテクニックの根拠を示した解説へと進化していた。 奥田氏から発せられる絵コンテにおける原理原則は まさに奥田氏が長年の経験から導きだされたものであり、 絵コンテを描いたことのある演出家でも思わず聞きいってしまうほどの説得力があった。

 明確な意志と作品への情熱を時間いっぱいまで熱く語り、 そして最後には前回でも語った言葉 「絵コンテを描きたいと願う者は『眼高手低』に決してなってはいけない。 そして、絵コンテを描くということは自分の恥を晒すことである」 という持論を受講者たちに語り、 今回の絵コンテ講座は無事終了した。

 最後に、今回のゲストの池田憲章氏を交え、恒例の質疑応答を行った。 池田氏は絵コンテを描くための構図やモンタージュをわかりやすい例えで補足し、 モンタージュの深い考察を実際の映像監督達の言葉を交えて丁寧に受講者達に伝えた。

参加者の内訳/会員16名、一般42名、学生13名

※参加したみなさんの感想

後日掲載予定