第1回「人体構造美術解析画法講座」アフターレポート
4月22日(日)に武蔵野市民会館にて行われました、人体構造美術解析画法講座の模様です。
参考作品
午後1時30分〜4時30分
最初に、「人体構造美術解析画法」についての説明を行いました。
アニメーターをはじめ、画業にある者が人体を捉える時に必要な知識(美術解剖学)を生かして、形に表して行く画法であること、描けて初めて理解出来たことになるということをお話ししました。
その後、今回のメイン講師(モデル)のyuさんにバトンタッチしました。
Yuさんは、自身の体を使い説明し、触らせ、描かせての講義を展開しました。
片付け等を全員で行い、受講者の集合写真を撮りお仕舞いになりました。
文責・高見政良(講師)
全5回シリーズで初回になる今回は、私が主担当で講師(兼モデル)を務めさせていただきました。
参加者の7割ほどが何らかの形で美術解剖学を学ばれており、以前同会で開催された海斗さんや東京藝大・布施先生の講座に参加された方もいらっしゃいました。
この日私がテーマにしていったことは、着眼点を変えてみるということ。
今まで少しでも解剖学に触れたことのある方なら、ご自分でも勉強されていますし(こういった講座に出られる時点で意識高くいらっしゃいますゆえ)ベーシックな内容は2回目以降に高見先生から十分お話があるので・・
理学療法士で、美術モデルである私が皆様にお伝えできることはなんだろう?
そう考えて、セッションを含めて以下の内容を行いました。
・筋肉 正常と異常姿勢の比較
・筋肉 姿勢が変化するときの唯一の原因
・筋肉 構造だけではなく人となりを見る
・筋肉 重心移動の特徴
・筋肉 骨盤の重要性
全てに、クロッキーや触診、実践を取り入れ、体感していただく事に重きを置きました。
目の前にいるモデルやあなたが作り出すキャラクターは、あなたと同じものを持っているのですから、体感することはとても重要と考えます。
座学や触診することでもわからなかった事が、体感することで分かったり。
多方面からのインプット(又はアウトプット)をすることが事、何事も理解する上ではとても大切ですね。
この日、講座が始まった時、みなさまにいきなり宿題を出しました。
「 yu はどうしてこのような身体をしているのか? バックグラウンドを考えながら今日の講座を聞いて下さい。最後に、私がどのような人だと思ったか、当ててください。」
その問いかけをしたところ、私の身体がどうしてこのような形になっているか性格・癖・家族構成・体質・職業、色々な視点から私を見て下さった意見が飛び交いました。
身体の構造以外にも、その人の内面的な事象が体に現れたりする事って、無視できません。
「あのひとはいかり肩だけど、もしかして緊張しいなのかな?」とか「身体の割に随分と二の腕が発達しているようだけど、日常的に重い物を持っているのだろうか? もしかして子育て中?」とかね。
そう考えると、人間の身体を見て行くのってとても楽しくなるわけです。
もちろん、こうだからこうだ!と決まっているものはありません。
それでも、着眼点を変えていくことで、見る・描くということに関してとても豊かになるのは、間違いないのではないでしょうか。
そうであってくれることを願います。
報告者 講師(モデル)yu
参加者の内訳;無料正会員13名、賛助会員5名、一般4名