第4回「人体構造美術解析画法講座」アフターレポート
7月28日(日)に武蔵野市民会館にて行われました、人体構造美術解析画法講座の模様です。
参加者のスケッチ
午後1時30分〜4時30分
講座企画運営担当の高見から、講師(モデル)のyuさんにバトンタッチ。
Yuさんは、自身の体を使い説明し、触ってもらいながら、質問を聴き、答える講義を展開。
今回は重心について等、スケッチを多めにしての講義でした。(詳細は、yuさんのレポートを参照下さい)
文責・高見政良(企画・運営担当)
<目的>
・全身を構成する関節の構造を知る(復習も兼ねる)
・関節同士の連動性を知る
・ポーズの分析を行う
<アプローチ>
・骨格模型とモデル(=講師 以下同義)の動きを観察し、また実際に触れることで理解を深める
<講座概要>
・姿勢の分析方法についての説明(座学)
キャラクターを作っていく上で、そのものがどんな姿勢であるのかを把握するためにいくつかのポイントがある。支持基底面と重心をキーワードとして座学を中心に説明を行った。
・モデルのスケッチ
5分を4ポーズ行い、スケッチをしてもらった。その際、実際のモデルのポーズにおいて前項で説明した支持基底面と重心の説明を取り入れながら、各ポーズについて解説した。立ちポーズ、座りポーズ、寝ポーズなどできるだけバリエーションを取り入れながら姿勢分析に慣れる目的で行った。
・参加者からのリクエストに基づいた様々な姿勢分析
前回の講座終了後、参加者から普段から疑問に感じている姿勢などを募った。モデルが集まったポーズをとり、1つずつ分析を行った。講座の冒頭で説明した姿勢分析を応用し、ポーズごとにどこに重心があってどのように姿勢に影響しているかを説明した。最後には参加者にも問いかけ、自主的に姿勢分析をしてもらうようにした。この間、スケッチすることは自由とした。
<感想・その他>
人を描いたりキャラクターを作ったりしていくときに姿勢は絶対に無視できない。
例えば「このポーズのここがいつもうまく描けない」といった悩みは受講生から日常的に聞かれる悩みであるが、その原因は構造ももちろんだが関節の動きや人間の姿勢保持の特徴について理解していないからであることが多い。中でも、このポーズはこうである、といったようにステレオタイプ的に姿勢を“覚えて”いる方が少なくない印象を持っている。
今回は、今まで学んだ関節の構造を基本として、どこに重心があってどのような傾きがあるか“分析する”ということに重きを置いた。今回の内容は1回の講義で理解することは難しく、日常的な訓練によって初めて理解できる内容であるため、翌日からでもその知識が使えるように同じ説明を反復した。次回は最終講義であり、人間の動作について解説する。この内容を基に更に発展させていきたい。
美術モデル/理学療法士yu
参加者の内訳;無料正会員7名、賛助会員5名、一般3名