「もっとパースを深く知りたい人のための透視図法講座(第3回)」アフターレポート
この日も素晴らしく良い天気なった12月3日、
三鷹産業プラザで『もっと深くパースが知りたい人のための透視図法講座』が開催されました。
その講座内容のレポートです。
今回もまた三鷹産業プラザにお世話になりました。
駅近で設備も整っていて毎回毎回大変助かっています。
そして今回も703号室、梅の間です。
運営側としてもこの場所での開催にかなり慣れてきました。
湯浅先生から配られる資料の一部です。
基本的な透視図法の解説です。PP(ピクチャープレーン)の解説、
そこから一点、二点の透視図の図解がなされています。
今回も講師を湯浅誠さんにお願いしました。
湯浅さんは建築パースの制作会社に務めた経験や小学館でマンガの連載経験もある方で、
現在は『マンガ・アニメで必要になる描き方』を理解した上で『パースの専門家』から見た授業を、
東京デザイナー学院でもされています。
アニメ業界の外から客観的にパースの事を教えてもらうのに最適と考え、講座をお願いしています。
講座は湯浅先生の手元が受講者の方に見えるように、プロジェクターで大写しにして進められて行きます。
手元の木製の立方体とクリア素材の薄い板が見えるでしょうか?
その立方体がPP(ピクチャープレーン)に見立てられたクリア板にどう投影されるかを解説されています。
ちょっと見えないかもしれませんが写真3枚目の資料の内容が実物の立方体とクリア板で解説されている訳です。
ここでは、いわゆる『広角の画像の時、画面周辺に現れる<パースの歪み>』が、
画面に対して正確な位置から見ると(ここではスマホのカメラで撮影)
その歪みが無くなっている事を受講者の方に見せているところです。
そのスマホの画面・・・このサイズでもちょっと見えないと思いますが、
確かに『パースの歪み』が消えています。
ここでは想定した一人のキャラクターを平面上のあちこちに移動させる場合の、大きさを割り出し方が解説されています。
「子供だったら比較としてこの大きさで」と、身長の違うキャラクターの場合の解説もされています。
これは湯浅先生独自の方法、『ユアッサーの法則』の解説です。
画面の中で立方体を回転させる方法です。
これは『ユアッサーの法則』とその『補足事項』の解説が投影されています。
『補足事項』では、楕円の描き方、方眼マスと三角関数を使った角度の割り出し方、
離れた線分の消失点の求め方の解説がなされています。
今回の受講者の方はアニメ業界の方が半分くらい。後は学生さんと社会人の方が受講されています。
かなり難しい内容で5時間もあった講座なのですが、皆さん最後まで集中して受講されていました。
湯浅先生、そして受講者の皆さん、長時間の講座お疲れ様です。ありがとうございました!
講義内容
・透視図法の原理(一点透視)足線法
・透視図法の原理(二点透視)足線法
・人物の移動 3つの方法
・『パースの歪み』に対する3つの方法
・ユアッサーの法則
・ユアッサーの法則 補足事項@
・ユアッサーの法則 補足事項A 画角の割り出し
・ユアッサーの法則 補足事項B 三点透視の概念図
・ユアッサーの法則を使ったM点の解説
※アンケートで寄せられた感想(抜粋)
・5時間あっという間でした。L/Oを描くようになり、物の配置等にとても苦戦していたので目から鱗でした。湯浅さんの本は持っていましたがうまく使いこなせず、今回の講座でとても理解が深まったので、これからの仕事に役立てたいと思います。今日はありがとうございました。
・パースの再確認ができたかと思います。今まで我流でしたが、大体同じ様な感じでした。アニメの作画でここまでやっていたら仕事になりませんが、考え方の一つとして知ってて良いかなという感じです。
・背景を描く手掛かりがつかめた様な気がします。今回教えて頂いた事をしっかり理解できるよう勉強して、感覚として自分の中にためていきたいと思います。
・説明が分かりやすく、理解が深まりました。充分に理解できなかったところも多いので、これから復習しようと思います。
・レイアウトのクオリティをどの程度求めてよいものか、気になっています。アニメーターさんの考えを知りたいです。
・先生のツイッターで前もってなんとなくの知識はあったのですが、直にお話を聴けて、より理解できました。ただ自分としては少し授業のスピードが速くて、ついて行くのにいっぱいいっぱいになるところもありました。
・パースは正しいのに歪んで見えることとか…M点とかいろいろ新しく知る事ができて、すぐに使えそうなこともたくさんあって、とてもとても勉強になりました!!先生について実際に手を動かす事でとてもわかりやすかったです!!ありがとうございました!!!!
・本を読むと難解だった部分も、実際に線を引きながら説明して下さったので分かりやすかった。集中力に反比例して難しくなるので、体力がしんどかった。しかし面白かったです。これを絵に落とし込めるようになりたい。ありがとうございました。
☆参加 無料正会員:4名 賛助会員:1名 一般:3名