「実践的パース・レイアウト講座」(第4回)アフターレポート
気持ち良い秋晴れの11月19日、三鷹産業プラザにて「実践的パース・レイアウト講座」が開催されました。そのレポートをお送りします。
「パースの基礎講座」に引き続き、今回も三鷹産業プラザにお世話になりました。
駅近で設備も整っているので何回も使わせてもらっていて、安心感が有ります。今回もありがとうございました。
部屋も「パースの基礎講座」に引き続き、今回も703号室です。
準備する側としても少し慣れてきています。
そして今回も、スポーツファインダーを販売しました。500円です。
画角と焦点距離に合わせたフレーミングが、肉眼で感覚的に得られるモノです。
また、今回は『ショートアニメーション メイキング講座/著:吉邉尚希』を配布しました。
CLIP STUDIOのアニメ機能解説の本です。
講師は前回に引き続き『ファースト・スクワッド』『クロスアンジュ 天使と悪魔の輪舞』
『D.Gray-man HALLOW』の監督、芦野芳晴さん。
今回も『実践的パース・レイアウト講座』の講師をお願いしました。
本講座は、絵コンテ形式で14カットある課題を、1カットづつラフレイアウトの形に描いてもらい、
改めて芦野さんがその絵における三点透視から見た問題の解説をしてもらうという内容です。
この画像は1カット目の『顔の向きと目の傾き』の課題の解説をしている所です。
課題は1カットづつ受講生の方にラフで描いてもらいます。
その後で、芦野さんが『ありがちな問題点』と
『三点透視から見た正解』を解説されます。
長時間の講座とは言え、14カットも課題があり、描く時間は10〜15分。
皆さん集中して課題に取り組んでいます。
これはカット2の『上の面が見える正六面体』の課題の解説がなされているところです。
上の面が見える場合、縦のパースはどうなるのかが説明されています。
この画像はカット3の『部屋の中に要る4人の人物』の課題です。
キャラクターから構図を決めて、アイレベルを求める方法が解説されています。
右側のWボードで、一点透視と二点透視と三点透視の状態の立方体の解説がなされています。
現実の世界は三点透視に見える状態が多くて、二点透視はそれよりは限定された状態、
さらに一点透視はもっと限定された状態であることが説明されています。
課題4の『ローアングルの見え方』の解説です。
アイレベルを下げた場合、垂直線がどう傾いていくかを解説されています。
左側のWボードで、広角と望遠での見え方の違いが解説されています。
カット5の『アオリの部屋の中』の解説がWボード上にあります。
ちょうど休み時間で受講者の方が質問されている所です。
これは課題ではないのですが、芦野さん自身がなぜ三点透視の画面(ここではフカンの図)の事を
考えるきっかけになったかの解説がなされています。
キャラクターが柵越しに向き合っている図の塀の柵のポールが
どうパース変化していくかということが説明されています。
ここではカット12『テーブルの上のカップとグラス』、カット13『車のタイヤ』の解説です。
正円がパースで変化する場合、意識するべき事柄について解説されています。
これは右側のWボードはカット14の『公園の水面と地面など不定形なもの』。
左側は課題ではないのですが、上は広角の場合のキャラクター歪み方。
下は円柱を想定した場合でも上の面と底面の楕円の長軸が円柱の縦軸に垂直に交わらない例です。
課題の講座は一通り終った後、改めて受講者の方から芦野さんが質問を受けているところです。
芦野さん、受講者の皆さん、長時間の講座、お疲れ様でした。ありがとうございました。
講義内容
絵コンテ形式で14カットある課題を、受講者の方に1カットづつラフレイアウトの形に描いてもらい、
改めて芦野さんがその絵における三点透視から見た問題の解説をしてもらうという内容です。
以下はそのカットの題名です。
1:部屋の中のバストショット
2:上の面が見える正六面体
3:部屋の中の4人
4:ローアングル、野外の二人とその他の人々
5:アオリの部屋の中の二人
6:ハイアングル、屋外の3人
7:フカンで部屋の中の4人
8:斜めアオリの倒れている人、見下ろしている人
9:斜めフカンの部屋の中の2人
10:正面の壁のドア
11:ビル屋上に立つ人。30階建てと5階建ての違い
12:テーブル上のカップのグラス
13:車のタイヤ
14:公園の地面など不定形なもの
※アンケートで寄せられた感想(抜粋)
・ちょっと説明が難解でした・・・構図や視線誘導の話もお聞きしたかったです。
・パース、難しく感じたが、カメラで見たらどう見えるか?ということで、実際にカメラをのぞいて体感したら、より今回のことが理解できるかもしれないと思った。
・なんとなくで描いていた所が沢山ありました。完全に理解するにはまだまだ時間がかかると思いますが(特に円まわり)、知っているのと知らないのでは全く違うので、数をこなして身につけたいです。ありがとうございました。
・レイアウトを描く大事な順番を勉強できた。縦パースについて前より理解を深めた。
・聞いていて、なるほどと思う事と、理解が難しく感じる事がありました。もっと勉強していきたいです。
・コンテを実際に描いて答え合わせをすると、自分ができていない所がわかるので、とても良いやり方だと思います。
・コンテが用意されていたので、仕事に近い感覚で理解できた。
・概ね面白く聞けたのですが、円に歪みが出る所などに実感として理解するには経験不足でした。縦パースはよく間違えている所だったので、お話聞けて良かったです。
・今まで結構考えずにレイアウトを描いてしまっていたんだなと思いました。良い経験になりました。
・普段教えてもらう事が少ないので、非常に良かったです。不明確な部分もある程度はっきりしました。
皆様、感想・御意見ありがとうございました!
☆参加者
無料正会員:1名、賛助会員:3名、一般:8名