■第4回 パース君講座 アフターレポート

第4回JAniCA主催 『プロのためのサルでも描ける・パース君講座』アフターレポート


去る6月28日(土)に練馬区役所・多目的ホールにて行われました、第4回パース(透視図法)講座の模様です。

練馬区役所多目的ホールにて、53名の参加者を集めて開催されました。

講義をする芦田代表。

今回も前方のスクリーンに、書画カメラの映像を流しながら講義しました。

映像とフレームを使っての説明。

実習中の参加者。

講座終了後、有志飲み会の様子です。

参加者の内訳/作画36名、演出5名、背景4名、制作6名、その他2名

※参加したみなさんの感想です。

パース講座、楽しく受講させていただきました。

今まで、感覚で「コレは間違っている」と回避していたパースが何故間違っているのか という疑問の答えを理解することができた。というのが、とても大きな収穫でした。

原画の仕事をするようになってからもう何年も経つのですが、改めて基本を教えていただくことにより、 新人の頃には気付かなかったことに気付けたこと。また、ある意味初心を思い出し基礎の大切さを 再認識できたことなど、とても勉強になりました。

「何故、パースなのか?」について触れられていた所がとても興味深かったです。
アニメーションの画面は、絵コンテ、原画レイアウト、演出、背景、撮影、等の各工程を経て出来上がる。
その中で共通のルールを持つべきだ。

「パース」という「透視図法」を使用し、2D上に3Dの空間を描くそのルールを共有する。

パース講座の趣旨を理解する事が出来ました。


今後、応用編で勝手にも期待してしまう事は

■如何に「正しいパース、正しい透視図法」という定規を活かし、
 美しい画面、カッコイイ絵、説得力のあるレイアウトを描くため必要な事。
 (パースだけで本当にいいの?パースは正しいけどちっともカッコイイ画面にならない!表現したいのはこうじゃないのに!)

■映像作品としてのアニメーションですから、実写の映画やドラマ、写真と比較した画面構成。
 (素晴らしい映画や美しい写真の画面の中に「消失点」「補助線」「アイレベル」それが分かる画面なんて3割も無いような・・・)

■被写体までの距離、視点、各レンズの使い分け、4:3、16:9フレームの切り方、とその効果。
 (望遠って何!?魚眼?広角?被写界深度???)

■写実的な表現とその説得力から
 デフォルメさせケレン味のあるデザイン化された表現まで。
 (この作品の、このシーンの、このカットでの演出意図ではどの表現が望ましいの!?)

■各工程の演出意図の伝わらなさ
 (絵コンテ→レイアウトでの失敗、レイアウト→背景の失敗例等々、)
 
パース講座の枠をはみ出してしまってますね・・・
凄まじく恐ろしく時間も労力もかかるとは思いますが
背景マンからの夢と希望でございます。

大変楽しく勉強させていただきました。
アイレベルが消失点である、というお話からそうでない絵はトリミングをしている、 また、多少であればトリミングをするが出来る、 という辺りが順を追って説明していただくことで解りやすかったです。

少し残念だったのはスクリーンが暗く、一番最初に説明の為のパースを作成を始められた時、 何の作業をしていらっしゃるのかがよく解らなかったところでした。

パースの楽しさと重要さに改めて気がついた、という感じでした。
ありがとうございました。

3時間という限られた時間で透視図法の基礎がよく分かる、大変良い講座だと感じました。
曖昧であった部分を明確に意識出来るようになったため、随分スッキリしました。
知ってしまえば、誰にでも問題点が分かるようになる、まさにサルでも描けるパースです。
一点透視のトリミングのお話と絡めて、付けPANの解説等があれば良かったのですが、 それは次回以降に期待させて頂きます。
茶話会も多くの人達とお話が出来て、とても楽しかったです。
学んだことを生かして、早く原画が描けるように頑張ります。
有難うございました。

芦田さんの、フレームを使った実技はわかりやすかったです。
見た目の真ん中のラインがアイレベル、さらにその真ん中が消失点というもの。

芦田さんが、さくさくと(サウスポーなんですね!)ラフ絵から見る間に透視図を 描かれていたのが勉強になりました。書画の功績は大きいですね。

フレームの中に一点透視と二点透視は共存する、という概念もわかりやすかったです。

3フレーム分の背景を描くのに、左フレームのみに消失点を設定すると、右端までのパースは破綻するというもの。
これは結局、どうすれば解決するのかがよくわかりませんでした。
(カメラを右にふるか、平行移動=消失点を移動すればよいのだと思いますが、実際に3F分描くとしたら? 真ん中のフレームの中央に消失点を設定すればよいのか、トリミングとして考えればよいのか、 または、真ん中はパースがわからないベタなものにしておいて、右端フレームは別の消失点を 設定しておけばよいのか。等)

正方形が別の角度に置かれた場合は、消失点が増えるという事は納得できましたが、
正方形の奥行きの正確な描き方をもう少し教えてほしかったです。

非常に内容の濃い講義で、とても良い勉強をさせて頂きました。
講義時間内に、配られたテキストの全工程についてお話を聞けなかった事を非常に惜しく感じます。
お教えいただいた事を是非とも今後に生かしていきたいと思います。
有難うございました。

基礎編ということで、自分が覚えてきていることのおさらいのつもりで参加いたしました。

いままで何気なくやってきたことにたいしての「文法」の部分を解説していただいた感じがしました。 「トリミングの仕方でアイレベルの位置が変わる」は、ほとんど無意識でやっていたことなので 知識が広がりました。
芦田さんお手製のレイアウトの問題集などは若手の方や、絵の苦手な演出さんにおすすめです。

芦田さんが壇上で「カメラが立方体を映したとき」の解説時、なにかおおきなダンボール箱(立方体 モデルとして)でもあればいいのかな?と思いました。

Y先生の漫画のコピーを写したとき、奥付に良く書いてある、「この作品の上映を禁止します…」等の 文言に触れてしまうのでは!?とすこしハラハラでした(笑)

20年近くアニメの作画をやっていますが、ちゃんとパースについて勉強したことがなかったので、 今さらとは思いましたが、参加してよかったです。
これまではしっかりとしたパースで描く、というよりも「様になる絵」を描くことに重点をおいて やってきました。
ヘンに見えなければいい、みたいな。
もちろん長い間の仕事を通じて、2点3点透視のしくみなどは漠然とではありますがわかっていた つもりでした。
しかしながら今回の講座で、それらがちゃんと検証でき、パースを自分のものに出来たような気がします。
教本を百回読むよりも、このような講座に一度参加するほうがはるかに理解できるものなのですね。
あらためて「教わる」ことの大切さを実感しました。

これで私は「ほぼパーフェクトアニメーター」から「パーフェクトアニメーター」に進化することができました。
どうもありがとうございました!

パース講座、楽しかったです!最近無意識で使ってて、基本を忘れかけていた気がします。 本当にありがとうございました!

ただ、講義の一番始めの3つの四角ですが、適当に描いていいのか、対比とかあるのかとか 最初なので迷ってしまい、焦って時間を食ってしまったので、できましたら次は、 「この四角は同じ大きさなら何でもいい」等の注釈があるといいんじゃないかなと思いました。

あと、縦三点透視の新聞おじさんの後ろの柱が、左の柱より凹んでいるのが気になるのですが、 初心者向けなら、同じ厚みにした方がいいんじゃないかと……。勝手に思ってました。 わざと変な構図にしてある絵でしたし、それもわざとなんでしょうか? 見間違いでしたら申し訳ありません。

雑誌でしか見たことの無い方に講義をしていただいて、とても嬉しかったです。 ワタル20周年は何か無いんですかとか、講座関係無い事をお伺いしたかったのを頑張ってこらえました(笑) お仕事等お忙しい中、スタッフの皆様本当にありがとうございました!

収支報告

参加費 \1,000×53名 +\53,000
会場費(練馬区役所多目的ホール)4時間 -\7,200
配布資料コピー代 -\15,600
記録用DVテープ -\1,480
サンドイッチ(デンマークブコート練馬店) -\24,600
お菓子(西友) -\6,577
総計  -\2,457