■井上俊之さん小黒祐一郎さんと一緒に『もっとアニメを観よう!2』

井上俊之さん小黒祐一郎さんと一緒に『もっとアニメを観よう!2』アフターレポート

去る2013年12月22日、クリスマスをひかえた日曜日、三鷹市の三鷹ネットワーク大学で、 JAniCA講座「井上俊之さん・小黒さんと一緒に『もっとアニメを観よう!2』」が開催されました。 その模様をレポートします。

会場は今回も三鷹駅最寄りの、三鷹ネットワーク大学です。
駅から歩いて5分の立地的にも、講座として各種の映像を使える設備的にも、大変有難い施設です。
持ち込みのPCに加え、急遽DVDからも投影する事になりましたが、どちらにも対応して頂けました。 ありがとうございました。


今回は前回より欠席者が多かったですが、それを感じさせない密度の受講者の皆さんが来場。 年齢構成は20代から50代までの広範囲に渡っての参加になりました。


小黒さんが厳選した映像を交えて講義が進みます。


井上さん・小黒さんが、それぞれの映像に対して解説をしていきます。


休憩時間を二回はさみ、映像と解説で3時間を超えた講座になりました。
皆さん熱心に受講されていました。


今回は、前回の『井上さんアニメ作画史観』で取り上げられなかった、 メカアクション作画の歴史を振り返る内容でした。
小黒さんにが厳選した映像を交えて、どのカットが見所か、誰が作画したカットか、 何が当時画期的だったか、何を意図して作画されたか、それが後にどのような影響を与えていったか、ー等々が、 お二人によって、また時に、来場されているベテランアニメーターの方の話を伺ったりして、解説されていきました。
メカアクション作画が、物語やドラマの枠を越えた魅力を持っていることを伝導したい小黒さんのマニアックな視点と、 井上さんの、アニメーションの仕事としての現場視点による注釈が交錯する、スリリングな講座となりました。


講座内で配布された資料はこちら。 「作品リスト」

朝日新聞の記事はこちら
作画をめぐる冒険:キャラクター編(小原篤のアニマゲ丼)
http://www.asahi.com/articles/ASG176584G17UCVL01H.html

※アンケートで寄せられた感想(抜粋)です。

男性・30代「時代を追ってみれたのは遍歴が分かりやすく、とてもありがたかったです」
男性・40代「大変面白かったです。80年代当時、アニメージュなどで特集を組まれていて、気にはなっていたけれども映像では見られていなかった作品が見れて良かったです。木村さんは知らなかったので興味深かったです。あと、磯さんの『ポケットの中の戦争』は、改めて彼のすごさを感じさせる映像でした。」
女性・20代「すばらしかったです!!! でも休憩時間は少し短いと思います」
男性・20代「長時間なものの、まとまっていて見やすく、楽しめました。磯さん、もっと欲しいです! プロジェクターに写るマウスポインターはジャマでしたね」
男性・20代「磯さん以後のアニメーターについても もっと取り上げて欲しい」
男性・20代「今の20代のアニメーターがやっている事が80年代から続いていたのだと思った。多分これからも変わらずこの文化は続いていくのだなぁと思います。」
「今後もこの企画が続く事を願っています。作画の移り変わりを熟知している方から解説を聞くと 今までとは違う様に映像が見れて 若い人には特に意味があると思います。」
男性・30代「いろいろと有用な知識が得られて良かったです。ただ、アニメーターの技術面に焦点をあてた講座だと思うのですが 本来はクライアントの意向・オーダーを的確に表現してキャラクター表に合わせるのがアニメーターの仕事である事を断っておいた方がいいと思います。
(是とするべきではないと思います。必要な技術がない原画マンが勝手な事をするのは負担でしかないです)
特に近年は、原作有りのメディアミックスが多く、ネットでの意見が 業務、利益に無視できないレベルになっているので、アミューズメント系やソーシャル側が アニメ会社に求める要求とは逆をいっていると思います。ちゃんと金になる方向性に進まないと業界的にまずいと思います。これはアミューズメント側としての意見です。」
「JAniCAは本来はアニメーター・演出等の生活向上のために立ち上がった組織立ったと思うのですが、根本的に改革が必要なのでは?」
女性・30代「80年代あたりまでの作品の現場の状況も織り交ぜての説明で面白かったです。メカ作品に縁遠かったので 勉強になりました」
女性・?代「楽しかった! 前回も良かったデス。今回も良かった。??」
?性・?代「自分が尊敬していたアニメーターが突然変異で現れたのではなく、きちんと元を辿れば進化の流れがある事を理解できて非常に勉強になった」
男性・50代「日本のアニメの技術的、表現的な歩みは、文化史的にも面白い所であります。その意味でも良かったです。」
男性・30代「アニメの歴史。全般→メカ と来たので、『日常芝居』『エフェクト』『萌え』『人物アクション』『撮影・特効』などテーマ毎に見てみたい」
女性・30代「最初の耳の痛いお話の通り、なかなか機会がないと見ないので、良い機会をありがとうございました。とても濃ゆかったです。ハイペースでちょっと難しかったです。」
男性・30代「ためになりました。個人的には現場で役に立つもっとテクニカルな説明を聞けるとなお良かったです。」
男性・30代「紙面の記事を追うよりも、実際の映像と解説を交えて聴けた事はもの凄い収穫です。今後もぜひよろしくお願いします。」
男性・40代「入り口としてはかなり良いと思います。すばらしかったです。ありがとうございました!!」
男性・20代「作画史概説という感じで面白かった。エヴァの黄瀬影や、人狼から けいおん!へのシワの継承など焦点をしぼった年史を辿るのも良いと思った。特にデジタル以降のフォルムの変化など 詳しく知りたい。」
男性・10代「ロボットやメカの作画の進化を知れて面白かった。」
男性・20代「もっといろんな人を呼んで語らせて下さい」
男性・20代「見た事が有る映像も見た事が無い映像も コメント付きで見ると とても新鮮で、アニメを見る事の楽しさと奥深さを痛感しました。もっと沢山アニメを見て行きたいと思います。楽しかったです。それと脱線が熱量を上げて往くので もっと脱線しても良かったかもしれません。」「こういった有益なイベントが何かセマイ空気を感じます。もっと広い窓口を持って欲しいと思いました。また何かアーカイブなどの共有財産のようになればと思います。ですが、それは数をこなす必要があると思うので、失敗を恐れず、数を行って欲しいです。」
男性・20代「前回の『もっとアニメを観よう』に参加できなかったので とても楽しく聴かせていただきました。本日はありがとうございました」
男性・20代「視聴困難な作品も多いのでありがたいです。テーマごとにもう一人ゲストが来て頂けると、より深い話が聞けるかと思いました。とても面白かったです」
男性・20代「1987年生まれのため、2000年より前の良い作品を知る貴重な機会でした。ありがとうございます。色々な表現の源流、派生の流れが分かり良かったです。」
男性・30代「内容が濃く、とても面白い。特になかなか観られない作品やマニアックなセレクションが勉強になった。(キャンディキャンディやタイガーマスクの各話など)」
男性・30代「前回に引き続き素晴らしい内容でした。自分の中で、『アニメの見方』がさらに拡がったので今後はよりいっそうアニメを楽しく見れそうです。ありがとうございました。」「作画イベントは少ないのでこれからもこういう機会が増える事を願います!」
男性・40代「アッコちゃんとキャンディのあのシーンは未見でした。こうして?講で見ていくと、40代の私としては マクロスの表現、あの頃がTVマンガとしてみていた時期からアニメーションとして見るようになった転機なのかなと思い 興味深かったですね。一ファンとしてですが。楽しいお話ありがとうございました。」
「JAniCAの一般も受けれるセミナーは もっと目立つ告知できないでしょうか? 見逃してしまいそうで・・」
男性・40代「テキスト10、80年代のメカアニメについて ディする井上さんとフォローする小黒さんが楽しかったです」
男性・40代「大変面白かったです。井上さんと小黒さんの視点の違い(作り手と観客の違い)が思った以上に差異があるのが、面白くもあり、進行上はジャマになっている様でもあり・・・。貴重な機会をありがとうございました。」
男性・20代「映像を見ながらの講座で面白く分かりやすかった。作品単体での評論は聞く機会が多いが、時系列に沿って見ることは少ないので、注目すべきポイントが分かりやすく、ためになったと思う。」

皆様、感想・御意見ありがとうございました!


☆参加 正会員:18名 賛助会員:2名 準会員:2名 一般:27名 関係者:1名

※本講座が使用する映像は著作権法に準拠し、引用の範囲で素材を使わせて頂いています。